Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2005: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Research Abstract |
ビデオ映像中に現れる多様な動きを高精度かつ高速に推定するために,線形推定に基づく逐次重点サンプリング法を提案し,これを粒子フィルタアルゴリズムとして実装している.このサンプリング法は,前年度までに開発した追跡アルゴリズムを特殊版として含み,それをさらに一般化したものになっている.重点サンプリング法は,モンテカルロ法分野で,分散減少や稀な事象の発生のための効率的なサンプリング法として古くから利用されている.これを,動き解析に導入することで,(1)計算資源を集中的に投下させることができる.それにより,効率的なアルゴリズムが開発可能になり高速化が図れる,(2)事前に設定した時間発展モデルから逸脱した事象が観測されても,それを適応的に追従することが可能になるため,多様な動きをモデル化できる,などの利点が得られる.検証実験では,10ミリ秒/フレームで動作することを確認しており実時間処理を達成している. さらに,推定した運動パラメータを時系列信号として保存しておき,それを基に動きを再現するアルゴリズムも実装している.運動パラメータは高々数次元程度(例えば,平面アフィン変換で運動をモデル化すれば6次元)であり,その時系列データのデータ量はもとのビデオ映像に比べれば非常に小さいものである.したがって,これらを計算機上にデータベース化し保存しておくことは容易である.さらに,このような時系列データから動きのある背景を生成することも可能である. 以上を要するに,本年度では,前年度までの成果を発展させつつ,そのプロトタイプシステムを試作し検証を行っていることから当初の目標を十分に達成している.
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