バースト特性を活かした離散時間ニューラルネットワークの非線形解析と工学的応用
Project/Area Number |
16700207
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Sensitivity informatics/Soft computing
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田中 寛人 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 助手 (70362647)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | ニューラルネットワーク / N-Queen問題 / バースト / カオス / 離散時間ニューロンモデル / バースト振動 / 分岐現象 / ホップ分岐 / カオス的バースト振動 / 1次遅れ / 自己フィードバック |
Research Abstract |
本研究課題で用いられるニューロンモデルは,川浪と潮によって提案された高次元離散時間ニューロンモデルが基になっている.このモデルに対して,ニューラルネットワークとして構成する際に必要な修正を行ったところ,カオス的バースト振動が生じることを昨年度に報告し,今年度に電子情報通信学会英文論文誌に掲載された.今年度は本研究課題の最終目標である工学的応用を行うため,実際にこのニューロンモデルからニューラルネットワークを構成した.そして,工学的応用のためのベンチマーク問題としてN-Queen問題を取り扱った. N-Queen問題とは,縦横Nマス,合計N^2個のマスをもつチェス盤上に,合計N個のクィーンの駒を互いに取り合わないよう配置する問題である.N-Queen問題では4以上の自然数Nに対し,解となるクィーンの配置方法は多数存在する.例えば8-Queen問題では,全部で92の配置方法が存在する. 実際に8-Queen問題に対してチェス盤の各マス目に対応する64(=8^2)個のニューロンを配置し,このニューラルネットワークによる求解を行った.その結果,92個の解すべてを求めることに成功した. また,この求解を行っている際に,ニューラルネットワークを構成する各ニューロンにバースト振動が生じていることを確認した.さらに,このニューラルネットワークの挙動を調べるために最大リアプノフ指数を求めたところ,その値は約0.23となった.これはこのネットワークがカオス的挙動を示していることを意味する. 以上の結果より,8-Queen問題をこのニューラルネットワークで求解することで,構成ニューロンにはカオス的バースト振動が発生し,最終的にはすべての解を発見することができた.
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Report
(3 results)
Research Products
(4 results)