Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2004: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Research Abstract |
本研究は,動的な制約およびあいまいな制約を取り扱えるように発展させた計算モデルを開発し,現実の応用への適用可能性を高めようとするのが目的である.種々の条件を厳格にするとシステム全体としての整合性を満たす解が存在しなかったり,存在したとしても発見するのに大量の計算時間を要したりする場合,モデルにあいまい性を取り入れることにより,この困難を緩和することができ,現実的なシステムの構築が可能となる.本研究は新しい観点から分散制約充足系を拡張して問題を形式化し,それを取り扱うエージェントのアルゴリズムを設計し,現実の計算機ネットワーク上で稼動するソフトウェアとして実装する. 本研究は,「問題の形式化」,「アルゴリズム」,「応用」,「実装および評価」の4段階のステップを踏みながら実施する.本年度は「応用」と「実装および評価」について研究を行った. 3 応用 以下の問題を応用として取りあげ,本研究の枠組みの中で統一的に論じる. 「構造モデリングにおける合意形成システム」 システム開発の初期の段階でシステムの構造をデザインするための技法が構造モデリングであるが,構造の決定にはシステムに関与する複数の組織の利害やものの見方がからむため,合意形成プロセスが重要な役割を果たす.それらの組織や見方をエージェントとみなすとこれは分散制約充足系としてモデル化できる.ここでの制約は,人間同士の調整を促進するためのある種のあいまい性を含んでおり,また,環境の変化による制約構造の変容が意思決定プロセスに影響を及ぼすという点で動的である.このシステムを本研究の中でモデル化し検討した. 4 実装および評価 ここまでのアルゴリズムおよび応用を現実の計算機ネットワーク上で稼動するソフトウェアとして実装し,その特性を実験的に調べ,効果を明らかにした. 本研究の研究成果を国際会議において公表した.
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