Project/Area Number |
16700220
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Sensitivity informatics/Soft computing
|
Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
大森 いさみ 武庫川女子大学, 生活環境学部, 講師 (80368505)
|
Project Period (FY) |
2004 – 2005
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
|
Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
|
Keywords | TV料理番組 / おふくろの味 / 家庭料理 / 郷土料理 / 魚介類 / 青菜類 / きょうの料理 / 地域性 |
Research Abstract |
テレビをはじめとするメディア媒体で頻繁に用いられる「おふくろの味」。現在では、「古くから日本の母親たちが家族のためにつくってきた伝統料理」あるいは文字通り「母親がつくる(つくってくれた)料理」の意味で使われている。 しかし、テレビ料理番組の番組作成資料や出演者、制作者などへのインタビューにより、この「おふくろの味」はテレビ番組によってつくられ、イメージを形成、昭和50年代以降、テレビの商業化とともに増幅された言葉であることがわかった。また、テレビ番組のなかで取り上げられる料理の頻度と世論調査などでみられる国民の食嗜好をみると、テレビ料理番組が日本の家庭料理を牽引し、大きな影響を与えていることがわかる。 これは、日本のテレビ料理番組の大きな特徴である。GHQ監視下のなかスタートした婦人向けラジオ番組をベースにスタートしたこともあり、啓蒙的役割を番組制作者側が強く意識していたことが大きな要因であると思われる。インタビューの結果、制作者のこの意識傾向は昭和60年代まで非常に強い。 一方、国民が食に大きな関心を持っているといわれるフランスでは、料理番組に家庭料理を牽引するという役割はみられない。日本の料理番組に比べ、実用的な側面は重視されない傾向にある。一流シェフの話や技を楽しむもスタジオショーや、「郷土料理」のルポタージュが主流である。制作者たちも、「テレビで紹介した料理を、家庭で主婦がつくることができる」ことを強く意識していない。日本の制作者たちが「テレビで紹介した通りの味が、必ず全国の家庭で複製できること」を必須としていたのとは大きな違いである。
|