中枢神経系の過剰興奮による脳の機能破綻を防ぐ徐波睡眠の役割
Project/Area Number |
16700291
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neuroscience in general
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
崔 翼龍 関西医科大学, 医学部, 助手 (60312229)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 徐波睡眠 / プロスタグランディン / 機能破綻 |
Research Abstract |
てんかんや片頭痛など中枢神経系の過剰興奮を伴う疾患で、発作後に睡眠傾向が現れるのは経験的によく見られることである。現在までに、これらの睡眠、特に徐波睡眠が脳の過剰興奮による機能破綻を防ぐ重要な生体防御システムの一端を成すという研究仮説の元で、異常な脱分極の波が大脳皮質半球全般に広がる(Spreading depression)中枢神経過剰興奮モデルを確立した。自由行動下の本モデル動物において、大脳皮質の過剰興奮後、数時間に渡って徐波睡眠量が有意に増加すること、これらの徐波睡眠は大脳皮質での神経細胞の脱分極によって誘導されたCOX-2が、アラキドン酸カスケードを活性化し、睡眠物質のプロスタグランディンD2などを大量に合成することによって引き起こされることを明らかにした。昨年度は分子シャペロンであるHSP27,GRp78,HSP90の発現量が大脳皮質の過剰興奮後に現れる徐波睡眠量に比例して増加すること、COX-2の選択的抑制剤を用いてこれらの過剰興奮による徐波睡眠を選択的に抑制するとその相関性がなくなることなど、徐波睡眠中にタンパク質の修復・分解が行われることを示唆する所見を得ている。今年度は動物が自ら好んで行う脳内自己刺激系を用いて長時間自己刺激を行うと、実験の進行に伴って電気刺激に対する報酬閾値が徐々に上昇し、短い間隔の徐波睡眠(マイクロスリプ)が頻繁に現れること、COX-2の選択的抑制剤でこれらのマイクロスリプを抑制すると報酬閾値の上昇が著しくなることなどを見出した。これらの結果は徐波睡眠が脳の恒常性を維持する重要なシステムであることを示唆している。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)