ガン局所加温により抗腫瘍効果を発現する高分子ミセル型薬物キャリアの分子設計
Project/Area Number |
16700368
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biomedical engineering/Biological material science
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
中山 正道 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (00338980)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 高分子ミセル / 局所加温 / ドラッグデリバリーシステム / 温度応答 / 抗腫瘍効果 / ターゲティング / 薬物キャリア / ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド) / 可逆的負荷-開裂連鎖移動型ラジカル重合 |
Research Abstract |
α位にヒドロキシル基、ω位にジチオベンゾエート基をもつポリ(N-イソプロピルアクリルアミド共重合体を可逆的付加-開裂連鎖移動型(RAFT)ラジカル重合により合成した。この両末端ヘテロ官能基型の温度応答性高分子鎖のヒドロキシル基を開始点として生分解性のポリ(ε-カプロラクトン-D,L-ラクチド)を連結したブロックコポリマーを調製した。得られたブロックコポリマー末端を一級アミンで処理することで、チオール基を遊離させ、親水性のマレイミドあるいは蛍光基マレイミド誘導体と反応させた。これらの末端官能基型のブロックコポリマーを用いて、表面機能型の温度応答性高分子ミセルを作製した。 蛍光基を表面にもつ高分子ミセルを用いて相転移温度を挟んだ異なる温度で細胞内への高分子ミセルの取り込み挙動の違いを検討したところ、相転移温度以下では、細胞内に高分子ミセル由来の蛍光がほとんど観察されなかったが、相転移温度以上では、細胞内に高分子ミセル由来の蛍光が観察された。低温側では、ミセル外殻が親水性であるために細胞表面との相互作用が低減されているが、高温側では、ミセル外殻が疎水性に変化することで細胞表面への吸着が促進し、細胞内への取り込みが増大したためであると考えられる。 一方、疎水性抗癌剤のドキソルビシン(DOX)を内包した温度応答性高分子ミセルをC26担ガンマウスに尾静脈投与した後、収束型超音波照射装置を用いて固形腫瘍部位を局所加温した。その結果、コントロール(未処理)、DOX内包ミセル、超音波処理のみと比較して、DOX内包ミセルと超音波処理を併用することで固形ガンに対する効果的な抗腫瘍効果が観察された。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)
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[Book]
Author(s)
中山正道, 岡野光夫
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