Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2004: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Research Abstract |
昨年度,宮城県と秋田県の住宅123件を対象として実施した夏期,冬期アンケート調査に基づき,エネルギー消費量と室温に関して県別,築年数別に分析した。また,住宅の断熱気密性能の指標の一つである築年数を用いて,対象住宅を4つの性能グレードに区分し,断熱気密性能の異なる各種住宅における室内環境の実態と年間用途別エネルギー消費量を定量的に把握した。さらに,エネルギー消費量と室温の対応関係について築年数を基準としたグレード化を試みた。 他方,エネルギー消費量の実測調査を実施し,省エネルギー行動の効果に関する実験を実施した。また,数値計算モデルを構築した。以下に要点をまとめる。 1 アンケート調査の回答者のうち65件を対象としたエネルギー消費量の多変量解析によれば,エネルギー消費量を大きく左右する要因は,総エネルギー,暖房用エネルギーともに冬期の廊下温度,暖房期間,延床面積であることが判った。 2 アンケート調査の回答者のうち70件を対象として,エネルギー消費量と室温の築年数に基づくグレード化を試みた。その結果,性能グレードが高くなるにつれてエネルギー消費量が増加し,室内温度環境の質が高くなるという対応関係が確認できた。グレード化の結果については,各住宅のエネルギー消費量や室温が他の住宅に比べてどの位置にあるのかを確認し,省エネルギーに努める必要があるか否かを居住者が判断することができる資料となるよう整備した。 3 エネルギー消費量の実測調査において,実験的に,一週間,省エネルギーに配慮した住まい方に変えてもらい,実行度と省エネルギー効果について検討した結果,実行度,省エネルギー効果ともに個人差はあるが,冬期において通常時に比べ最大30%の省エネルギー効果が得られるケースがあることが確認できた。 4 数値計算モデルを構築した。地域性の検証については来年度以降の継続課題として取り組みたい。
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