Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
本研究の目的は,主として中等教育段階の生物教育において,生物学史および生物哲学を活用する意義を明らかにすること,さらに,活用の効果を実証的に示すことであった。 具体的には,次の内容が中心であった。 (1)生物教育において生物学史・生物哲学を活用する意義を,調査研究・文献研究などによって明らかにする。 (2)生物学史・生物哲学の活用方法・形態を多面的に探り,それらを具体化した学習プログラムを作成する。 (3)生物学史・生物哲学の活用効果を,実証的データに基づいて明らかにする。 昨年度までの研究成果をもとに,生物教育において生物学史・生物哲学を活用する意義について,さらなる検討を行った。また昨年度に,生物学史・生物哲学の分野の知見に基づいて,生徒(学生)の自然選択説の理解状況の調査・分析を行ったが,これについてさらなる分析・考察を行った。そして,この種の生物学史・生物哲学の活用方法についても,一定の意義が認められると結論づけた。これらを含む予備的研究によって,生物学史・生物哲学の活用方法・形態を,多面的に探ることができた。 上記および昨年度までの研究成果に基づいて,歴史的な生物学者であるC.ダーウィンを取り上げ,現代の生徒に親しみやすい漫画を活用しつつ,学習プログラムを作成した。なお,これと関連して,生物教育(理科教育)において漫画教材を活用する意義と課題についても,先行研究や科学漫画の現状分析から,整理・検討を行った。 この学習プログラムを中心的に用いる学習指導案を作成し,高等学校において試行授業を実施した。プレテスト・ポストテストや授業中の生徒の様子から,生物学史・生物哲学を生物教育において活用する効果が,実証的に示された。
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