底泥中有害物質の底生生物へのバイオアベイラビリティと共存有機物、粒子起源との関係
Project/Area Number |
16710029
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Risk sciences of radiation/Chemicals
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中島 典之 東大, 先端科学技術研究センター, 講師 (30292890)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 多環芳香族炭化水素 / bioavailability / bioaccessibility / 生態毒性 / 底生生物 / 起源解析 / 消化管液 / 粒径 |
Research Abstract |
本研究は、底生生物模擬消化管液抽出法の迅速化、底泥中の有機物の構造特性とPAHのbioavailabilityとの関連性の体系化、の2点に重点をおいて研究を進めている。 本年度の主要な成果は以下の二点である。 1)底生生物模擬消化管液抽出法における誤差逓減・時間短縮 これまでは、SDSのミセルに取り込まれたPAHを、ミセル生成限界濃度以下に希釈してから有機溶媒で液液抽出することによって回収していた。しかし、本年度の検討により、無希釈のまま液液抽出することでも高い回収率でPAHが回収でき、また分析への妨害物質等の影響もないことが分かった。これにより模擬消化管液抽出法の操作を単純化でき、時間を短縮するとともに、複雑な操作に起因する誤差等も低減できる。 2)底泥採取後にSDS抽出するまでの保存プロセス・抽出条件の設定 底泥を冷凍保存するとSDS抽出量が変化することが過去の検討で示唆されていた。今回、荒川下流域の底泥を試料として冷蔵庫保存または常温保存の影響を調べた。その結果、3日以上の保存により、SDS抽出量が変化することが示された。この変化の原因は未だわかってはいないが、底泥を採取したら可能な限り早く、第一段階であるSDS抽出まで行うことが必要であることがわかった。また、抽出時の各種条件(振とう時間、固液比、SDS濃度)も抽出量に影響があることから、これらについても、今後の調査検討へ向けて統一的な設定を行った。 上記の成果を踏まえ、これまでに、20種類程の底泥や道路粉塵の抽出実験を行ってきている。また、東京都内で採取した道路粉塵・底泥を粒径分画し、それぞれの画分のbioavailabilityや、画分の相互影響を調べ、底泥粒子の起源と有害性についての検討を進めている。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)