メゾスコピック磁束フローチャネルを用いた整流デバイスの研究
Project/Area Number |
16710063
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nanostructural science
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小久保 伸人 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 講師 (80372340)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 超伝導 / 磁束 / フローチャネル / 超伝導体 / 準一次元性 |
Research Abstract |
超伝導体の磁束ピン止め特性を利用した新しい磁束フローナノチャネルの研究を、オランダ王国ライデン大学カマリンオンネス研究所Kes教授と共同で行ってきた。強いピン止め特性を有するNbN超伝導膜をピン効果が非常に弱いアモルファスNbGe超伝導膜上に成膜し、電子線リソグラフィー及び反応性ドライエッチングによって、強いピン止め膜を取り除いたナノフローチャネルを形成した。磁束格子定数の大きさに匹敵するほど細いチャネル幅(230nm)を持つ磁束フローチャネルでは、磁束フロー抵抗が磁場のルートに比例する新奇な現象を見出した。モードロック磁束フロー共鳴実験により磁束フロー構造を調べたところ、チャネル内の磁束フローは整数本のフローチェインで特徴づけられ、そのチェイン数は磁束密度を変えても一定に保たれていることが分かった。準1次元的な磁束格子フローを示す最初の実験証拠である。さらに、磁束に与える駆動力を増していくと、ある電流値において電流電圧特性が明確に折れることも分かった。フロー構造がn列からn+2列へ転移することから、駆動力による磁束フローチェインの動的スリップ転移であるといえる。いずれもこれまで報告された例がないメゾスコピックスケールにおける新奇な磁束フロー特性である。得られた研究成果は、主要な学術誌で発表しただけでなく、国際渦糸状態研究ワークショップ、低温国際会議、超伝導国際シンポジウム等で口頭(招待講演)及びポスター発表を行った。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)