Project/Area Number |
16710076
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nanostructural science
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Research Institution | Japan Synchrotron Radiation Research Institute |
Principal Investigator |
松下 智裕 (財)高輝度光科学研究センター, ビームライン・技術部門機器制御チーム, 副主幹研究員 (10373523)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 2005: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
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Keywords | ナノ材料 / 原子構造測定 / 物性実験 / 表面界面 / 光電子回折 / ホログラフィー / 光電子分光 / 表面構造 |
Research Abstract |
本研究費の申請書で書いたように、パルスモーター駆動のマニピレータを開発し、BL25SUの2次元表示型角度分解型光電子分光装置にインストールした。またそれに対応する測定と解析のソフトウエア群の開発も行った。その結果、2次元表示型角度分解型光電子分光装置のサンプル位置あわせ精度が飛躍的に向上した。したがって、良好な結像条件を簡単に探すことができるようになり、非常に高精度な光電子ホログラムを測定することが可能となった。そして、Cu(001)やSi(001)の高精度な光電子ホログラムおよび、オージェ電子ホログラムを取得することに成功した。平行して、高精度で原子配列を求める新しい計算理論を開発した。この理論を実験結果に適用し、Cu(001)ではユニットセル5つ分の空間の原子配列を再構成することに成功し、原子配列が高精度で得られることを実証した。Si(001)の結果もほぼ同様であった。また、原子配列を求める計算理論をソフトウエアにインプリメントした。さらに誰で使えるように、公開することを目標に現在改良を加えている。また、データの測定と解析に使っているソフトウエアの中で汎用性のあるものはホームページで公開を行っており、他の研究者に既に利用されている。これらは申請書で狙ったとおりの成果である。現在はさらに、Ni/Cu(001)などの磁性膜への適用などの研究を行っている。この研究から、表面から、1層目、2層目と、各原子層のMCDを分離して測定できることが示唆された。このように当初予定していた以上の研究成果も得られている。
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