Project/Area Number |
16710078
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nanomaterials/Nanobioscience
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
三箇山 毅 東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (50327318)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | バイオデバイス / 光合成 / 原子間力顕微鏡 / バイオエレクトロニクス / 自己組織化膜 / 反応中心タンパク / 導電性原子間力顕微鏡 |
Research Abstract |
光合成細菌や植物に含まれる光反応中心(RC)は極めて高効率かつ超高速な電子移動が起きていることが分かっている。この優れた特徴を持つRCタンパク分子はデバイスへの応用が期待されているにも関わらず、金属電極上で変性しやすく、また大きな出力電流を取り出すことが困難なため応用が進んでいなかった。本研究ではRCタンパク分子をAu(111)基板上の数種類の自己組織化膜に吸着させ、導電性原子間力顕微鏡を用いて2つの金属電極で挟んだ構造を作成し、デバイスの試作を行った。昨年度はπ共役自己組織膜である2-mercaptopyridine(2MP)を用いると出力電流の向上が起こることを導電性原子間力顕微鏡によって確認した。従来の研究では金電極上に吸着させたRCの電流-電圧特性に整流性が現れることで構造変化してないと結論していた。しかし、整流性は界面の局所的な電子状態により発現している可能性が考えられ、構造変化していない証拠としては十分とはいえない。そこで、本年度はSAM上に吸着したRCが構造変化していないことを分光的に確認することを目指し、成功した。また、2MPで修飾したAuコートカンチレバーを用いた際に観測された電流増大がカンチレバーの曲率半径増大による可能性も考えられる。そこで、TEMで大きさを確認した金ナノ粒子が分散吸着した試料の原子間力顕微鏡とカンチレバーのSAM溶液浸漬時間とを比較し、修飾前後でカンチレバーの曲率半径が変化しない条件で再度測定し2倍以上の電流増大が起こることを再確認した。これらにより2MPがRCタンパク分子の配向固定と金電極-RCタンパク分子間の効率良い電荷注入とを同時に達成できることを初めて見出した。
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