Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
吹雪防止林の吹きだまり防止及び視程障害緩和に関する効果と林帯の生育度合いもしくは林構成との相関を調べるため、樹木構成と樹木密度を変えた吹雪防止林の縮小模型を用いて、風速低下、吹雪量減少、吹きだまり生成量を計測した。前年度に引き続き、実験は(独)防災科学技術研究所雪氷防災研究部門との共同研究により実施した。同研究所新庄支所の雪氷防災研究棟にて風洞内の風速実験と実雪の飛雪実験を行った。模型は、実測値との相関を考慮して、実測地の吹雪防止林を模擬化したもの2パターン(P1、P4)と、その広葉樹部分を間引きにした2パターン(P2、P3)、さらに針葉樹も段階的に間引きしたP5〜P11の計11パターンとした。実験では、北海道天塩町雄信内の吹雪防止林内で観測したデータと整合をとった上で、風速分布、吹きだまり分布、飛雪流量を測定し、防雪効果を分析した。結果として、それぞれの道路付近における吹雪防止林風上での風速を1とした風速比は、間伐量が増えるにつれて徐々に増加する傾向が見られるが、P1〜P8まではその増加量は小さく、P9から増加傾向が強まることが明らかとなった。また風速比の最大値最小値についても同様の傾向にある。P8からP9にかけて道路付近の風況が変化していることから防雪機能を維持する限界の間伐度はP8程度と考えられる。このほか風速比は現地測定の方が風洞実験により測定されたものよりも0.21程度高くなり、現地観測と風洞実験で風速比に開きが見られた。これは模型林と現地吹雪防止林の形質とに違いがあることが影響していると考えられ、今後の課題となった。
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北海道の雪氷 25
Pages: 85-88
2004年度日本雪氷学会全国大会予稿集
Pages: 36-36
130004638401
Pages: 93-93