オーキシンの信号伝達系に関する低分子プローブの研究
Project/Area Number |
16710162
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Living organism molecular science
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
林 謙一郎 岡山理科大学, 理学部, 講師 (30289136)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2004: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | オーキシン / 阻害剤 / 構造活性相関 / Terfestatin A / バイオプローブ / 信号伝達 / AUX / IAA |
Research Abstract |
Terfestatin A(TrfA)は、terphenyl骨格を有する配糖体であり、オーキシンの生理作用に対して、拮抗型阻害活性を有するきわめてユニークなオーキシン信号伝達系阻害剤である。TrfAとオーキシンの最安定配座を比較検討した結果、TrfAの構造の一部が、オーキシンのアナログとして、標的タンパク質においてオーキシンと拮抗していると推定した。そこで、標的タンパク質におけるTrfAの結合モデルを推定し、このモデルをもとに構造活性相関を行った。約40種のTrfA誘導体を合成し、それらの構造活性相関を検討した結果、TrfAのActive core構造を同定することに成功した。この知見をもとに、標的タンパク質を同定するため、アフィニティー精製に用いるビオチン化TrfAの合成を試み、2種のビオチンリンカーを導入したTrfA誘導体を合成した。合成したビオチン化TrfAは、TrfAの1/4程度の阻害活性を保持しており、このビオチン化プローブを用いたTrfAの標的タンパク質の単離、同定が可能であると考えられた。作用機構の研究より、TrfAはオーキシン受容体TIR1に結合せず、TrfAはSCF-TIR1複合体を直接、阻害するのではなく、その働きを制御する新規なオーキシン信号伝達系の因子に作用することが示唆されている。このことから、TrfAの標的タンパク質の同定は、オーキシンの作用機構の研究に重要な知見を与えるものとして期待される。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)