産業集積地域のネットワーク・イノベーションに関する国際地域間比較研究
Project/Area Number |
16710181
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Area studies
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Research Institution | Tokyo Metropolitan College of Technology |
Principal Investigator |
遠山 恭司 東京都立工業高等専門学校, 一般教養科, 助教授 (20270233)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ネットワーク / イノベーション / 地域産業集積 / イタリア / 新潟県燕地域 / 拡大EU / 国際地域間比較 / 新潟県燕 |
Research Abstract |
研究代表者は新潟県燕市の産業集積について、洋食器・ハウスウェアの「地場産業」地域と見られてきた燕地域が、実は業種の転換や多角化、流通チャネルの再編、新技術・高度技術を駆使した新分野進出に取り組む地域中小企業の多様な取り組みにより、多様な消費財・生産財を産出する「地域産業集積」へ変容している点を明らかにした。本研究は、地域中小企業の新しいネットワークの形成とそこから派生したイノベーションの連鎖を「ネットワーク・イノベーション」ととらえ、産業集積地域が持続的に発展していくという、ひとつの仮説を構想している。 「ネットワーク・イノベーション」が地域から内発的かつ持続的に形成・発展していくためには「地域的な必要十分条件の抽出」と「地域の持続的発展を側面支援する基盤整備」について理論的・政策的に解明していくことが必要である。そこで、中小企業のパフォーマンスが高く評価されているイタリアの産地と国内産地との国際地域間比較研究を行うため、イタリア・ブレッシャにて現地調査を2度にわたって実施した。 狭隘な山間地に位置するこの地域では、第3のイタリア諸地域と同様に、1950〜70年代にかけて活発な創業がみられ、周辺地域にまでその勢いが及んだ。しかし、面会した現地企業家がわれわれに語った「もはやかつてのような産地の意味は消滅した」という言葉が示すように、拡大EU、中国製品との競合、欧州市場の低迷は、現地の中小企業地域に大きな影響を及ぼしている。この間の政策的支援・関与は、この地域・州では希薄なもので、現市長においてようやく産地企業・技術データベースの構築が進められる段階に至った。このことは、日本の地域産業政策・支援がイタリア北部に比べると先進的で充実していたことが示唆され、それ故にネットワーク形成の発展がみられない原因とも考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)