• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to previous page

現代ロシア文学における日本人表象の変容-異文化形象化のモデルとヴァリアント

Research Project

Project/Area Number 16720076
Research Category

Grant-in-Aid for Young Scientists (B)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field Literatures/Literary theories in other countries and areas
Research InstitutionKumamoto University

Principal Investigator

溝渕 園子  熊本大学, 文学部, 講師 (40332861)

Project Period (FY) 2004 – 2005
Project Status Completed (Fiscal Year 2005)
Budget Amount *help
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Keywords日本人表象 / ロシア文学 / 現代 / モデル / ヴァリアント / 異質性 / 受容
Research Abstract

本研究では、ソ連邦解体後、即ち1990年代以降のロシア文学における日本人表象について、ペレストロイカ期以前より存在し機能し続けてきた従来型の日本人モデルに回収できない、様々なヴァリアント(変種・異型)の出現に着目し変容の様相を考察することにより、その背景の一端を問題化しようと試みた。異文化が現代ロシア社会でどのように認識・解釈され<異質性>が形象化されるのか、その一例として日本人表象を取り上げ、ソ連邦解体以前との差異を明らかにすること-これが本研究の目的であった。
本年度は、前年度に確認した従来型の日本人表象を基盤とし、1990年代以降のテクストにおける日本人表象の考察に取り組んだ。前年度調査した、20世紀末〜21世紀初めのV・ペレーヴィンやB・アクーニンのポスト・モダンの文学テクストにおける日本人表象の特徴を整理した。その際、前年度に検討したソ連邦解体以前より存在する従来型の日本人表象との差異に着目した。日本人表象の変化の母胎となった社会的・文化的ダイナミズムを探るべく、従来のオリエンタリズムがどのような形で存在しているのかについても考察した。
その結果、ペレストロイカ後の文学テクストにおける日本人表象には、内面化した西欧のオリエンタリズムをソヴィエト・イデオロギーにより強化した<ロシア的オリエンタリズム>の痕跡が認められるものの、イデオロギー色が減退した代わりに、ロシア文化を相対化する装置としての役割が新たに付与されているという面が明らかになった。それは、昨今のロシアが、自己の歴史や文化を相対化しようとする社会的・文化的ダイナミズムに呼応していると考えられる。
これについては、すでに論文の形にまとめており、近々雑誌への投稿を予定している。研究当初、射程に入れて構想していたジェンダーの視点の導入、および現代ロシアの文化的コンテクストで<異質性>はどのように形象化されるのかという問題の一般化への試みは、結果的に今後の課題として残されたが、これらは今回の成果を基礎に研究を継続的に発展させていくことにより解明していきたい。

Report

(2 results)
  • 2005 Annual Research Report
  • 2004 Annual Research Report
  • Research Products

    (1 results)

All 2005

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] ロシア文学における日本人表象-『オキヌさんの物語』を中心に2005

    • Author(s)
      溝渕園子
    • Journal Title

      比較文学 第47号

      Pages: 102-113

    • Related Report
      2004 Annual Research Report

URL: 

Published: 2004-04-01   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi