Project/Area Number |
16720089
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Linguistics
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Research Institution | University of Tsukuba (2006) Osaka University of Foreign Studies (2004-2005) |
Principal Investigator |
那須 昭夫 筑波大学, 大学院人文社会科学研究科, 講師 (00294174)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2006: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2005: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | プロソディ / オノマトペ / 韻律語形成 / 有標性 / 非対称性 / 最適性理論 / 韻律後形成 / アクセント / 強調形 / 左接性 |
Research Abstract |
本年度は,日本語オノマトペの韻律語形成のバリエーションと文法性について記述・理論の両面から検討を進めるとともに,昨年度までの研究の成果を踏まえ,本研究から得られた知見をまとめる作業を行った。 1.語形成実験のまとめと検討:昨年度実施した新造形式(HLL型オノマトペ)の容認性に関する実験について,その結果を分析し,HLL型オノマトペの音韻構造上の特性とその容認性に関与する要因について明らかにした。この成果は論文「HLL型オノマトペの形態・音韻構造」として公開した。 2.新造語形の文法性:新たに作られるオノマトペのパターンの中から部分反復形の特性について探究を進め,そのバリエーションおよび容認性に影響を与える文法特性について考察を進めた。この成果は論文「新しいオノマトペの構造-「辞書に載つていない形」の文法性-」として公開した。 3.理論的予測の検討:有標性理論から予測される音韻的非対称性の要因をめぐり次の二点に関して考察した。第一に,オノマトペの接尾辞における非対称性を検討し,促音接辞がほかの接辞とは異なり,無標の韻律調整要素として機能していることを明らかにした。第二に,形態素の初頭音節が他の部位に比べ特権的な振る舞いを見せるとのJ.Beckmanによる理論的予測を援用しながら,オノマトペ語幹の初頭音節において有標構造が表出しやすいことを明らかにし,日本語オノマトペにおける濁音・P音の振る舞いの共通性とその動機について明らかにした。以上二点については学術論文として投稿し,現在編集中である。 4.研究の総括:本研究では,特に音節構造を中心に,オノマトペのプロソディに生じる非対称性・有標性およびそこから予測される語形のバリエーションのあり方について検討した。本研究で得られた知見に基づき,現在,オノマトペの語形成と韻律構造に関する総合的な考察を学術著書として公刊すべく,研究のとりまとめの作業を行っている。
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Report
(3 results)
Research Products
(9 results)