Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2006: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
本研究の目的は,ベトナム北部の紅河デルタ農村を対象として,農民の経済活動や土地利用の変化,近年さかんに行われている農地の交換分合の実態解明とその評価を行うことである。 本年度は,本研究の最終年度である。夏にかけてこれまでの二年度にわたるフィールドワークで収集した資料の資料整理と分析を進める一方で,夏の最終調査をはさんで,9月以降,研究成果のとりまとめにあたった。調査対象地はハイズオン省タインミエン県とし,県レベルの調査と村レベルの調査を行なった。本研究では,(1)1980年と2005年間の社会経済活動の変化,(2)1980年と2005年間の土地利用の変化,(3)近年の土地交換のプロセスと影響,(4)農村のアクセシビリティ,の4点についてまとめた。ドイモイ期における社会経済の転換を軸として考察するため,ドイモイ以前の1980年と2005年を比較した。その結果,ドイモイ以降,農民の経済活動が活発となり,地域の経済も活性化したこと,水田が住宅地や,より生産性の高い養魚池へ転用されていること,農地の交換分合が地元政府の主導のもとここ数年で急速に進み,農家当たり筆数が半減していること,などが具体的に明らかとなった。 入手不可であったドイモイ以前の土地利用図を,地形図と空中写真を利用して作成し,各種データの整理・分析にGISの手法を用いるなど,現代的な資料整備にも貢献した。また,ベトナム語で報告することでベトナムの農村現場へのフィードバックもできたものと考える。
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