アジアにおける会社法制度とコーポレート・ガバナンスに関する研究
Project/Area Number |
16730052
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Civil law
|
Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
井上 貴也 東洋大学, 法学部, 助教授 (20297724)
|
Project Period (FY) |
2004 – 2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
|
Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Keywords | 韓国 / 台湾 / 会社法 / 取締役 / 責任 / 会社統治 / アジア / 比較研究 |
Research Abstract |
本年度は、3年間の研究の総括を行うべく研究を行った。具体的には、韓国会社法については平成16年度にその概観を行い、本年度は、2007年の改正論点について考究することができた。まず、5月に韓国外国語大学校法科大学を訪問し、ヒアリング調査を実施した。その後、2006年10月、法務部(Ministry of Justice)は商法(会社編)改正試案を作成し、国民の意見を聴取するための立法予告の手続に入った。 今回の改正案には、(1)企業の意思決定と監督システムの改善のための執行役員・二重代表訴訟の導入、(2)企業経営のIT化の支援のための電子投票制度等を導入、(3)財務管理の自律性を図るため、最低資本金の廃止と法定準備金制度の改善、(4)新会社形態の導入などの内容が盛り込まれる予定である。わが国の会社法には盛り込まれてはいない二重代表訴訟制度の運用に強い関心を持った。改正試案の内容については「韓国会社法改正試案に関する一考察」にまとめ、公表した。 台湾会社法については、本年度も、公開会社の社外取締役制度、取締役の注意義務について研究を進めた。グローバル経済の狭間でアジアの家族的経営がどのような変化をもたらしているか法的な側面から考察した。共著『アジアの経済発展と伝統文化の変容』において成果を公表することができた。 2006年わが国の会社法改正の基礎研究も併せて行い、共著を著すことが出来た。これからは、アジアの諸地域の会社法に影響を与えている英国会社法からのアプローチを加えてゆきたいと考える。 今後も経済のグローバル化が会社法の立法・解釈に如何なる影響を与えてゆくのか見守って行きたい。
|
Report
(3 results)
Research Products
(15 results)