日米同時不況発生以降の非対称な日米の経済成長率の動向を理論的に解明
Project/Area Number |
16730105
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Economic theory
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Research Institution | Tezukayama University |
Principal Investigator |
浄土 渉 帝塚山大学, 経済学部, 助教授 (90368580)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2006: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2005: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 独占的競争 / 開放経済 / 企業の参入退出 / 貨幣経済 / 生産性ショック / 産業内貿易 / 企業の立地選択 / 企業立地 / 法人税 / 不況 / 失業 / 動学的最適化 / 貨幣 / 為替レート |
Research Abstract |
本研究では、Ono(2001)の不況モデルに独占的競争を導入し、企業の取引空間の拡大が有効需要および失業に与える効果を調べた。まず、Ono(2001)の不況モデルと同様に、本研究のモデルでも恒常的に有効需要不足が続く不況は人々の貨幣愛から発生する。これは、完全雇用水準では、人々の流動性選好(貨幣保有の収益率)が常に消費の収益率(時間選好率)を上回ってしまうためである。このとき、あるデフレーション(マイナスのインフレーション)メカニズムを仮定すると、恒常的な不況が均衡として成立することが理論的に示される。このような不況均衡において有効需要を増やすためには、デフレ率を下げる必要がある。本研究のモデルでは、デフレ率は貨幣賃金の上昇率に比例する。また、貨幣賃金上昇率は総労働需要によって左右される。したがって、総労働需要が増加すれば、賃金上昇率↑⇒デフレ率↑⇒時間選好率の名目値↑というメカニズムを通じて消費が刺激され、結果として有効需要は増加する。さて、本研究のテーマは企業の取引空間の拡大が総需要刺激政策として有効であるかどうかを理論的に検証することである。上記の不況の発生原因に関する理論的メカニズムから、企業の新規参入が有効需要を刺激するかどうかは、それによって総労働需要が増加するかどうかに懸っていることがわかる。 本研究から、中間財市場への企業参入によって取引空間が拡大すると、結果として有効需要が減少してしまうことが明らかにされた。このメカニズムは、次のように説明できる。まず、中間財市場の取引空間が拡大すると、最終財企業が利用できる中間財の種類が増える。これは、最終財企業の生産効率を上昇させる。なぜなら、以前と同量の生産量を作るのに、各中間財に関してより少ない投入で済むからでる。しかし、各々の中間財需要の減少は、各中間財企業の労働投入量の減少をもたらす。したがって、中間財市場の取引空間の拡大は、最終財企業の生産効率の上昇をもたらすが、他方では総労働需要(労働需要の合計)を減らしてしまう。特に、不況均衡において社会的な労働需要が減少すると、デフレ率の悪化を通じて有効需要がさらに悪化させてしまう。このように、本研究から、不況に直面している国にとって企業の取引費用の低下による世界的な取引空間の拡大は、その国の景気をさらに悪化させてしまうことが理論的に明らかにされた。
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)