労働市場における世代間対立-OLGモデルを用いて-
Project/Area Number |
16730116
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied economics
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
李 永俊 弘前大学, 人文学部, 助教授 (10361007)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2006: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2005: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2004: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 若年失業 / 高齢者雇用問題 / 世代間対立 / OLGモデル |
Research Abstract |
本研究は、労働市場に存在する世代間の対立を、経済モデルを用いて動学的に描くことを目標としている。若年層と中高年層との間には年金等を中心とした生涯所得などにおける世代間対立構造が存在するということが、大きく問題視されてきた。しかし、労働市場における雇用の問題においては、世代間の対立構造を用いた研究例は数少ない。そこで、本研究では雇用市場における世代間対立構造を経済モデル化することで、若年労働市場における雇用問題の発生理由を明らかにし、若年労働市場の雇用環境改善策を示そうと試みている。 今年度は研究の最終年度としてモデル改善と実証分析を通してモデルの検証を試みた。その一環として、全国最低水準の雇用状況にある青森県の若者を対象に社会調査を実施した。この調査の目的は、中央と地方との雇用の格差を検証することと、若年世代の雇用の現状とその要因を検証することである。調査の結果、地方における若年労働市場の厳しい現状とその第一の要因が労働需要の不足であることが明らかになった。特に、正規雇用を希望している若者の6割弱しかその希望がかなえられないという実態が浮きぼりになった。しかし、実証分析のもう一つの目的であった労働市場における世代間の対立に関する実態については今回の調査では明らかにすることができなかった。そして、モデルの構築においても、李(2004)「若年労働市場における解雇費用の影響」の改善が進まず、改良モデルの構築には失敗したが、今後の研究課題として若年労働市場の需要の不足と定年延長や高齢者再雇用制度との関係などを、実証とモデルで検討していきたい。
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Report
(3 results)
Research Products
(7 results)