伝統的地場産地の中小企業が実行可能なビジネスモデルを探る研究
Project/Area Number |
16730128
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied economics
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
米光 靖 九州大学, 経済学研究院, 講師 (40346763)
|
Project Period (FY) |
2004 – 2005
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
|
Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 地場産業 / 伝統的工芸品産業 / 中小企業 |
Research Abstract |
本研究の目的は産地内部の事情を充分に理解した上で、零細企業にも実行可能なモデルを提案することにあった。16年度はフィールドワーク対象地域を主に有田焼産地と博多織産地に絞って行った。その結果、伝統工芸の教育機関、観光と産業のマッチング、流通システム改革が極めて重要であることが明らかになった。17年度はフィールドワークの場を広げた。海外ではFaenza, Vietri del Mare, Napoli, Stoke on Trentといったイタリア、イギリスの伝統的な陶磁器産地を調査した。既存の研究ではイタリアの産地の競争力がよく議論されているが、筆者の調査ではイタリアの産地にもかなり問題があることが明らかになった。また、世界的な陶磁器メーカーが集積しているイギリスでも深刻な問題を抱え、参考になる成功事例は少ないことが明らかになった。国内のフィールドワーク対象地域も広げ、津島の雪駄など経済産業大臣指定外の零細規模産地の現状も調査した。しかし、零細規模産地の調査では成功事例よりもむしろ技術の消滅の危機が明らかになった。品目によっては他の製品による代替が不可能な貴重な伝統的製品もあり、早急に支援が必要であることが明らかになった。今後、こうした産地の研究と産地に対する支援を唱える責務が筆者にはあると痛感している。 17年度の研究成果は経済理論学会西南部会(2005年7月30日)で「近年の伝統的地場産業の動向分析:北部九州の事例を中心として」のタイトルで発表した。本研究では画像、映像の記録を撮り、研究と教育に活用することを謳っていたが、学会発表や九州大学の全学教育科目「世界の中の日本II」の講義(17年度後期)で実際に活用した。
|
Report
(2 results)
Research Products
(1 results)