海外直接投資を通じた国際分業の進展と貿易構造・国内産業構造の変化に関する研究
Project/Area Number |
16730141
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied economics
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Research Institution | Senshu University |
Principal Investigator |
伊藤 恵子 専修大学, 経済学部, 助教授 (40353528)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2006: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2005: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2004: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 貿易統計 / 輸入浸透度 / 直接投資 / 国際分業 / アジア / 技能労働シフト / 生産性 / 収益率 |
Research Abstract |
産業や企業の国際化に関する指標やデータベースを利用し、以下のようなテーマで論文をまとめ、国内外の学会等で発表した。また、数本の論文を学術雑誌等に投稿中である。 (1)国際化が企業のパフォーマンスに与える影響 経済産業省の企業別データと産業別の国際化指標を組み合わせ、統計分析を行った。国内企業が外国企業に買収された場合、被買収企業のパフォーマンスが向上するかどうかについて、前年度の研究を発展させ、サンプルバイアスをできるだけ回避する分析手法を用いて実証分析を行った。国内企業に買収された場合よりも、外国企業に買収された場合のほうがパフォーマンス向上効果が大きいことが示された。また、日本よりも賃金の安い国からの輸入増加や、国内企業の海外生産の拡大が、国内の中小企業に与えた影響についても、実証分析を行った。低所得国からの輸入浸透度や海外生産比率の高い産業では、国内中小企業の雇用や売上の成長率が低い傾向が見られたが、そのような産業の中でも資本集約度や生産性の高い企業は雇用や売上の減少をある程度回避できているという結果を得た。さらに、日系海外現地法人の収益性に関する分析では、特に中国における現地法人について、現地販売比率が高いと収益性が低いという関係を見出した。しかし、中国では近年、規制緩和や諸制度の整備が進展しつつあり、近年に限れば、現地販売率が高い企業の収益率は必ずしも低くはなかった。 (2)海外へのアウトソーシングの進展が国内労働需要に与える影響 貿易統計と産業連関表を利用し、各産業における海外へのアウトソーシングの進展を計測した。日本では、サービス産業よりも製造業で、特に1990年代後半以降海外アウトソーシングが増加している。回帰分析の結果によると、海外アウトソーシングや海外への生産移転は、高卒労働者の需要を減少させ、中卒と大卒労働者の需要を増加させる効果があった。
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Report
(3 results)
Research Products
(9 results)