Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
本年は、昨年に引き続き、米国企業におけるエクイティ・カーブ・アウト、すなわち子会社の上場とその後に実施されるセカンド・イベントに関する実証研究を行った。日本企業と同様、米国企業においても子会社の上場が実施されているものの、子会社の上場という現象が長期間継続しない点において日本企業とは異なる。米国企業においては、子会社を上場させた後、M&Aや再取得などのセカンド・イベントが実施され、比較的早期に子会社の上場という状態が消滅するのである。ここでは、セカンド・イベントとして、M&A、再取得、スピン・オフ、更なる売却、の4つを挙げ、エクイティ・カーブ・アウトとこれら4つのセカンド・イベントの組み合わせから生じるであろう企業経営上のメリットに関する実証分析を行った。その結果、エクイティ・カーブ・アウトを実施した多くの企業において、その後セカンド・イベントとしてM&Aが選択されることが明らかとなった。さらに、エクイティ・カーブ・アウト+M&Aの組み合わせが、最も企業経営上のメリットを有している可能性があり、株式市場はエクイティ・カーブ・アウト実施時点においてこのメリットを評価している可能性があることについても明らかとなった。
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