コミュニケーション論的アプローチによる消費者行動とマーケティングにかんする研究
Project/Area Number |
16730220
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Commerce
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Research Institution | Seijo University (2006) Shukutoku University (2004-2005) |
Principal Investigator |
阿部 勘一 成城大学, 全学共通教育運営委員会小委員会, 講師 (30337696)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2005: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | カルチュラル・ステディーズ / コミュニケーション / 消費文化 / マーケティング・コミュニケーション / 記号論 / カルチュラル・スタディーズ / カルチュラル・スタディ / 消費者行動 |
Research Abstract |
本年度は、商品の作り手(=送り手)である企業側の視点から見た消費者行動について考察を行った。具体的には、企業の商品開発の担当者やそれに準じる業務を行う者に、「企業側からみた消費者像」「企業から見たマーケティング観」「企業から見た消費者とのコミュニケーションのあり方」という話題を中心にインタビューを行った。 実際の商品開発の現場では、マーケティングデータ、すなわち数値化され文字化されたデータを生かすことはほとんどないという。企業が消費者をデータで把握するうちに消費者が変化するのは当然だが、現代ではそのスピードが速すぎることが、その要因である。特に、一消費者が主体的に情報を取得できるような環境が整っている現代では、消費者のコミュニケーションのスピードが速く、一企業が消費者のスピードの追いつくのも難しく、両者のギャップはますます広がる。そのような中で、消費者の「顔」をいかにして見出すのかということは、商品を売り出すものとして必要なのだが、企業全体のことを考えたときには、結果的には消費者を形式的な、言い換えれば「ビジネスライク」な見方として消費者を捉えざるを得ないことになる。したがって、現在、一般的に言われているように、企業は消費者を「見ていない」というよりも、「見ようとしていても見られない、見ていられない」ということになる。加えて、現代の消費者の情報環境について、そのスピードが速いだけではなく、消費者同士のコミュニケーションも分断している。現代では、いわゆる「口コミ」のように、購買行動における消費者間のコミュニケーションが強い影響力を持つといわれているが、そのコミュニケーションの様態も大きく変化している。この現象については、コミュニケーション論の学説を援用しながら分析した。 以上のように、インタビュー等から、企業と消費者とのコミュニケーションギャップの現状とそのモデルをある程度ではあるが明らかにし、新たな課題として、消費者の情報メディア環境と消費者行動との関係という課題を得ることとなった。この点の成果については、平成19年度中にまとめる予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)