我が国におけるデリバティブ及びヘッジ情報の有用性に関する実証研究
Project/Area Number |
16730235
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Accounting
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
松浦 良行 山口大学, 大学院技術経営研究科, 助教授 (70274149)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | デリバティブ / ヘッジ活動 / 企業価値評価 / 実証分研究 / 実証研究 |
Research Abstract |
平成16年度において実施した、データベース構築作業と企業へのヒアリング結果を前提として、企業のリスク管理の発展パターンについてのシミュレーションをより精緻な形で実施することを計画・実施した。近年の企業のリスク管理アプローチは、本研究が想定した財務リスクにかかる管理からより広範な視点が導入され、財務リスク管理も企業の包括的なリスク管理の一環として位置づけ分析することが、リスク管理の現代的意義を提示するためには不可欠と考えたためである。 その後、金融商品会計基準前と後とで、公表財務情報の有用性に関して実証研究を行い、当該基準の有用性や課題に関して明らかにするための分析を実施した。現在は最終的な検証作業を行っているが、以下の点が一応の結論といえる。(1)金融商品会計基準後の財務報告体制では、デリバティブ及びヘッジ活動に関する定量的な情報が相当減少した、(2)上記基準公表適用後のリスク管理情報に基づく企業分類では、株価のボラティリティーに有意な差が見出せない、ということである。 さらに、単に開示情報を分析するのみならず、その背後にある企業のリスク管理実務と照らして、現在の開示体制の改良点に関するインプリケーションを提示する目的での分析も実施した。その過程で、企業のリスク管理担当者へのヒアリングを行ったが、その結果、統計的仮説検定結果を提示するだけでは、デリバティブを中心としたリスク管理活動に関する情報有用性の研究としては不十分であると認識し、実証研究を補完するケース資料として作成した。これらの成果のうち一部については、平成18年度中にワーキングペーパーなどの形でまとめ、情報有用性の実証研究部分については学会報告及び査読雑誌への投稿を予定している。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)