Project/Area Number |
16730290
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Social welfare and social work studies
|
Research Institution | National Institute of Public Health |
Principal Investigator |
森川 美絵 国立保健医療科学院, 福祉サービス部, 研究員 (40325999)
|
Project Period (FY) |
2004 – 2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Keywords | ケア / ケアワーク / 社会学 / 社会福祉 / 介護労働 / 福祉国家 / 福祉レジーム |
Research Abstract |
本研究の目的は、日本のケア労働力の配置・雇用状況について、福祉レジームおよびケアの概念構成との関連に着目し、その国際的な位置や特質を明らかにすることである。研究最終年度は、先行の国内外の研究成果をふまえながら、日本のケアワークの雇用・労働力確保策の特徴的な点や課題について検討した。 1 先行研究の検討:近年の欧米のケアワークに関する文献を整理し、ケアの分析概念の展開、ケアワークと供給システムの再編との関連について、理論的に整理した。 2 比較対象事例の検討:アングロサクソン型福祉レジームの代表国・アメリカ合衆国を主対象として、長期ケア分野におけるケアワーカーの雇用、労働力の確保と活用、人材育成、インフォーマル・ケアの位置づけなどについて、情報収集を行った。一貫として、The 2007 ASA-NCOA Joint Conferenceの年次大会に参加し、ケアワークの労働力確保の動向について、情報収集および報告者や参加者との協議を行った。 3 日本の特徴と課題の検討:介護人材確保にかかわる重要(かつ時に矛盾する)政策の諸動向として、介護者への現金支払い等の新しいケアの供給モデルの広がり、フォーマルな職業としての統合化・専門職化という流れがある。現金支払いは、インフォーマル資源の活性化と介護における関係性の重視という点で評価できる一方、低質な雇用条件でのケアワークの制度化を促しかねない。魅力的かつ定着できる介護労働市場の形成には、生活におけるケアワークの評価と、キャリアとしてのケアワークの展望、両者のバランスをふまえた検討が必要となる。日本は、生活におけるケアワークの評価に関しては家族介護者支援への展望の弱さ、フォーマルな職業としての評価に関してはスキルの向上と経済的報酬とが非対応な点など、大きな課題を抱えている。
|