P進Hodge理論およびそのL関数の特殊値への応用の研究
Project/Area Number |
16740007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Algebra
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
辻 雄 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (40252530)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | p進Hodge理論 / crystalline層 / ポリログ層 / 基本群 / log scheme |
Research Abstract |
p進Hodge理論について.前年度までFaltingsのcrystalline層のなす圏の観点から,べき単基本群のp進Hodge理論やpolylog層の研究をしてきた.平成17年度はcrystalline層の理論をsemi-stableな退化(より一般にlog smoothな退化)をもつ多様体へ拡張したsemi-stable層の理論を構築した.これはFontaineのsemi-stable表現(多様体が1点の場合に対応)の一般化である.crystalline層に対応するDieudonne加群は幾何的な接続のみ持つのに対し,semi-stable層の理論では数論的な接続もあわせて扱う必要がある.このためp進周期環の扱いがcrystalline層の場合より難しくなる. L関数への応用については,楕円ポリログ層の楕円曲線の普遍拡大への引き戻しの構造について研究した.楕円ポリログ層のクリスタリン実現の構造は坂内により,正則なEisenstein級数が関連する部分については決定されている.これを完全に決定する上での主な困難は,実解析的Eisenstein級数あるいはKronecker2重級数をp進でどう扱うかという点にある.p進の場合,正則でない微分形式を代数的に扱うひとつの手段として,楕円曲線の普遍拡大を使う方法が知られている.平成17年度は楕円ポリログ層のHodge実現の普遍拡大上への引き戻しを,正則関数のみを用いて完全に記述し,さらにこの記述にあらわれる正則関数の高次偏導関数の等分点での値として,上述の実解析的Eisenstein級数を表すことに成功した.
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)