Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Research Abstract |
本年度は,ベクトル束の幾何を用いた曲面の研究として最も優れていると思われる四元数的正則ベクトル束の理論を活用した研究を行った. ユークリッド空間内の極小曲面の共形幾何と変分法の観点からの一般化である,ウィルモア曲面について,長年の未解決大問題として知られる,ウィルモア予想,すなわち,平均曲率の二乗の積分の最小値を与えるものはクリフォード・トーラスに限るという予想を肯定的に解決したとする論文を発表したM.Schmidt氏の関連する研究について,それを四元数的正則ベクトル束の理論を全面的に前に出した解説を京都大学数理解析研究所の研究集会において発表し,その内容を数理解析研究所講究録に掲載した. また,二次元複素ユークリッド平面内のラグランジュ曲面について,それが四元数的正則ベクトル束の正則切断の商として表せることを利用し,その正則切断がともに同じラグランジュ角度をもつラグランジュ曲面となる場合の分母にあたるラグランジュ曲面を分類し,ラグランジュ曲面が極小曲面の一般化であるハミルトン極小ラグランジュ曲面の場合に具体的な表示を得た.この研究内容を,国際研究集会「International Conferences on Global Differential Geometry」のポスターセッションに参加し,研究集会「部分多様体論・湯沢2007」において講演し,論文にまとめ投稿した.四元数的ベクトル束を理論を用いて将来可能であると思われる曲面のモデュライ空間の理論について,'極小曲面の場合に具体例を構成した論文「A space of minimal tori with one end and cyclic symmetry」を発表した.
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