凹型のエンドを持つシンプレクティック多様体におけるフレアーホモロジーの研究
Project/Area Number |
16740039
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Geometry
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
赤穂 まなぶ 首都大学東京, 助手 (30332935)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2005: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | シンプレクティック幾何学 / シンプレクティック多様体 / Floer homology |
Research Abstract |
本年度は錘型の孤立特異点を持つ特殊ラグランジュ部分多様体のフレアー理論について詳しく調べ、正則曲線の分類についていくつかの結果を得た。カラビ・ヤウ多様体における特殊ラグランジュ部分多様体は、ミラー対称性との関わりで、現在非常に注目を浴びている。この特殊ラグランジュ部分多様体のモジュライ空間をコンパクト化したとき、そのコンパクト化の境界の点に対応するものは、基本的には、特異点を許容する特殊ラグランジュ部分多様体であると考えられる。しかし一般には、その特異点の様子はあまりにも複雑で、まだ現在の技術では到底理解が出来たという段階には至っていない。そこで最も簡単な場合である、錘型の孤立特異点について調べた。まず、ハーベイとローソンによる3次元複素ユークリッド空間の中の特殊ラグランジュ錘と、それを滑らかな特殊ラグランジュ部分多様体に変形したもの(漸近的特殊ラグランジュ錘)を用意する。この変形は1次元分のパラメーターを持っており、そのパラメーターが0のときに原点に錘型の孤立特異点が現れる。そして2次元円盤から複素ユークリッド空間への正則写像で境界がハーベイ・ローソンの漸近的特殊ラグランジュ錘に含まれるようなものを考える。このとき、そのような正則円盤は基本的に標準正則円盤しかないと言うことが証明できた。また先のパラメーターが0になったとき、この標準正則円盤は消滅する。さらに、標準正則円盤は横断正則性を満たしており、これにより標準正則円盤のモジュライ空間は一点からなることが分かった。次の段階として、現在、境界にいくつかの特異点を持つ正則円盤の分類も試みている。これはコンパクトな特異特殊ラグランジュ部分多様体とその滑らかな変形を調べる上で局所モデルとなる、非常に重要な研究材料であり、その解明が期待される。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)