Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Research Abstract |
亀裂進展問題における重要なパラメータの一つである,エネルギー解法率に関する数学解析を行なった. エネルギー解法率の数学的定式化とその解析にあたり,Ohtsuka, Generalized J-integral and its applications I -Basic theory-,Japan J.Appl.Math.Vol.2,No.2(1985)で提案された方法を踏襲しつつも,その改善と精密化を図ることによって,Frechet微分やBanach空間での陰関数定理を用いた手法を確立した.抽象的な関数解析的枠組みでの議論を導入することにより,より弱い条件への精密化と同時に高階微分への拡張が得られた.さらに,上記ohtsukaの結果では,差分の極限として,やや煩雑な評価を経て計算されていたエネルギー解法率の計算を,見通しよく再構成することに成功した. Banach空間における抽象的パラメータ付き変分問題の一般論を陰関数定理とLax-Milgramの定理の応用として展開し,差分の評価の代わりにFrechet微分を用いたエネルギー解法率の計算を行ない,その領域積分表示を得た.このエネルギー解法率の領域積分表示が,パラメータによるエネルギーの1階Frechet微分として見通しよく得られたとともに,上記ohtsukaの結果より弱い条件への精密化・高階エネルギー微分への拡張が得られた.
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