Project/Area Number |
16740067
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General mathematics (including Probability theory/Statistical mathematics)
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
河野 敏行 岡山理科大学, 総合情報学部, 助手 (90309534)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 反復解法 / 前処理法 / クリロフ部分空間法 / 大型疎行列 |
Research Abstract |
研究課題「計算機のための適応型前処理付き反復解法の研究」にそって,前年度においては与えられた行列の性質で分類し,さまざまな前処理を適用し実験を行った,その結果,最適な前処理の導出を考える材料となり,前処理の提案を行った.さらには反復法としてBiCG-Stab法との比較も行った.今年度はその前処理行列を反復アルゴリズムに効率的に組み込むためのアルゴリズム開発を中心に研究を行った. 適切な前処理行列を用いることは非常に重要な課題であるが,最適な前処理を構成するために膨大な演算量がかかった場合は意味が無い.したがって,少ない演算量で前処理行列を効果的に適用できるアルゴリズムの開発が急務であり,その結果,既存の反復解法アルゴリズムに容易に適応でき,効果が得られると期待できる.そのことから新しい前処理付反復アルゴリズムを開発し,応用数理学会論文誌に発表した.また,従来のアルゴリズムとの比較,そしてクリロフ部分空間法とのハイブリッドの実験結果を示した.新しく開発したアルゴリズムは反復過程中に前処理要素を変化させることが可能であり,その結果,収束がさらに改善可能であることを発見した.従来の方法では,途中で前処理を変化させるためには,係数行列の再構成が必要となるため,多くの演算量がかかる。しかしながら,開発した方法では,前処理で利用する要素とそれに対応する直前の反復計算で得られた残差量のスカラー積のみで計算が可能である.この手法によって,反復回数が改善されることを応用数理環瀬戸内研究部会年会で発表した.この新しいアルゴリズムにおいて,反復過程中で最適な前処理を選択するための条件の導出は今後の課題である.
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)