非線形関数解析学および集合値解析学の手法を用いた変分不等式問題の研究
Project/Area Number |
16740073
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Basic analysis
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
木村 泰紀 東京工業大学, 大学院情報理工学研究科, 助手 (20313447)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2005: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 極大単調作用素 / Mosco収束 / Bregman関数 / 距離射影 / リゾルベント |
Research Abstract |
平成17年度以降の研究計画として挙げられていた項目として、集合値解析の基礎的な研究および変分不等式問題に関連する収束定理の研究をおこなうというものがあり、本年度は昨年度に引き続いてこれらの研究をおこなってきた。本年度はとくに変分不等式問題およびに関連する非拡大写像に対する不動点集合上の点への収束定理の研究が進み、有効な結果を得ることに成功した。その中でも非拡大写像の可算族に対する共通不動点への収束点列を得る方法については、応用上重要な写像族を広く含むような条件の導出に成功し、過去に得られている結果だけではなく、さらに一般的な写像族に対しても収束点列を得ることができるという結果が得られた。一方、変分不等式問題と密接な関わりをもつ極大単調作用素の零点への収束定理についても、既存の研究とは異なるアプローチでの研究を進めることができた。具体的には、一つの作用素をくりかえし用いて近似列を生成するという方法にかえて、作用素の列を用いることで、係数条件の取扱に対する新たな視点と与えたこと、さらに、作用素列の共通零点の存在を彼定せず、代わりにより弱い形の条件を加えることで、従来は作用素とは別に考える必要があった誤差項に対する議論をより包括的に取り扱えるようにしたこと等が主たる進展である。一方、変分不等式問題は均衡問題との関連が深いことも、本研究における今年度の研究計画に揚げられていた基礎的な研究の成果として解明されつつあり、これらの事実をもとに、さらなる計算機シミュレーション等の実験を組み合わせることで、今後のより実用的な研究につながっていくことが期待される。
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Report
(3 results)
Research Products
(11 results)