主要部が非線形微分作用素である高階非線形常微分方程式の解の構造の研究
Project/Area Number |
16740084
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Basic analysis
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Research Institution | Joetsu University of Education (2005-2006) Toyama National College of Technology (2004) |
Principal Investigator |
谷川 智幸 上越教育大学, 学校教育学部, 助教授 (10332008)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 非線形微分方程式 / 振動理論 / 振動性 / 解の漸近的性質 / 定性的理論 / 解の漸近挙動 / 振動解 / 非振動解 |
Research Abstract |
本研究の目的は,非線形Sturm-Liouville微分作用素が主要部である高階常微分方程式の解の振動性と漸近挙動の精密な解析を行い,それを拠り所にして解の全体構造を解明することである. 本年度は,高階非線形微分方程式への橋頭堡となる4階非線形微分方程式の解の全体構造の精細な研究と高階非線形微分方程式の内で最も単純な偶数階非線形常微分方程式及びずれの変数を含む偶数階非線形関数微分方程式に対して,"非振動解の無限遠における漸近挙動の精密な分析"と"全ての解が振動あるいは非振動である状況の特徴付げ"などを重点課題として研究を行った. [研究実施の具体的な内容] (1)振動理論の発展史の総括.考究の対象となっている微分方程式の種類,それらに対して得られている結果,結果を導出するために利用されている数学的方法・手段・技術を分類し,可能な限り体系的にまとめる作業を行った.情報の収集にはインターネット(Math.Sci.Net.,Zentralblatt MATH等)と他大学の図書館を利用した. (2)研究成果報告.研究経過を定期的に振動理論の世界的権威で世界の情報を握っている草野尚教授(広島大学名誉教授,福岡大学)に報告して批判と助言を求めた. (3)国内外における研究成果発表.平成18年9月にチェコのマサリク大学で開催された「Colloquium on Differential and Difference Equations」において本研究の萌芽部分について講演を行った. [主な研究成果] (1)非線形Sturm-Liouville微分作用素に含まれている係数関数に,ある積分収束条件を仮定し,その条件の下で,4階微分方程式の非振動解の構造と振動解の存在性に関する結果を得た. (2)セルビアのKaramataによって創始されたKaramata関数(正則変動関数)をさらに一般化したKaramata関数の枠組みの中で,2階非線形微分方程式の非振動解の漸近行動を解析し,解の構造に関する情報を得た. (3)ずれの変数を含む偶数階非線形関数微分方程式の非振動解の漸近的性質と振動解の存在性を吟味し,解の構造に関する結果を得た. (4)ある高階非線形微分方程式の全ての解が振動するための必要十分条件を求めた.
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Report
(3 results)
Research Products
(11 results)