Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2005: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2004: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Research Abstract |
本研究では,波動方程式に関する初期値問題や境界値問題の解の性質について調べることを目的としている. これまでの研究において,Keel-Smith-Soggeによる「KSS不等式」と呼ばれる解の時空L^2評価を,標準的なエネルギー評価と併用する手法の応用と一般化について考察してきた.波動方程式の解に対して,いわゆるdispersive estimateを得るためにはLorentz群の生成作用素をエネルギー評価とソボレフ評価の枠組で用いるのが有効であるが,最近のAlinhacらの研究ではlight coneに接するような別のベクトル場を導入して解の挙動を明快に説明していた.そこで,Alinhacらの用いたlight coneに接するベクトル場を利用してKlainerman-Machedon型の不等式を作り,dispersive estimateを得るための研究を行った.残念ながらまだ実用上の有効性を確認するには至っていないが,これを用いて変数係数波動方程式の解の挙動の解析に応用することが考えられる.
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