解適合格子数値シミュレーションを用いた連星系形成の研究
Project/Area Number |
16740115
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Astronomy
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
松本 倫明 法政大学, 人間環境学部, 助教授 (60308004)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 解適合格子 / 数値流体力学 / 原始星 / 連星 / アウトフロー / 星間磁場 / 自己重力 / 偏光 / 星間現象 / 星形成 / 数値シミュレーション / 重力収縮 / 計算物理 / 宇宙ジェット |
Research Abstract |
今年度の前半には、解適合格子数値シミュレーションコードを完成した。流体力学部分に関しては、昨年度に完成しており、今年度は自己重力を計算するコードを開発した。自己重力を計算するコードでは、マルチグリッド法を採用し、高速にポアソン方程式を解くアルゴリズムを開発した。さらに、国立天文台天文学データ解析計算センターのベクトル並列計算機VPP5000上で数値シミュレーションコードのチューニングを行い、数値シミュレーションコードが高いパフォーマンスを示すに至った。 今年度の後半には、開発された数値シミュレーションコードを用いて、科学的計算を開始した。その結果、半径0.1pc程度のゆっくり回転している分子雲コアが、自己重力によって収縮し、中心部が分裂して連星系が形成した。解適合格子により、分裂片を細かい格子で覆いながら高分解する一方、分子雲コア全体を粗い格子で覆い、全体として計算資源を節約し、きわめて高解像度の数値シミュレーションを実現した。 この研究と平行して、研究代表者が以前開発した入れ子上格子を用いた数値コードを用いて、原始星とアウトフローの形成に関する研究を行った。原始星とアウトフローの形成が再現された数値シミュレーションデータから、ダストの熱輻射の偏光を計算し、数値シミュレーションとダスト熱輻射の偏光観測を比較研究した。 その結果、星間磁場が強い場合には、アウトフローは分子雲コアスケールの星間磁場と平行に観測されるが、星間磁場が弱い場合には、アウトフローの方向と分子雲コアスケールの星間磁場の方向は、観測する視線方向に依存する。とくに、後者の場合には、実際に観測される、アウトフローと星間磁場が垂直という関係を、数値シミュレーションによって再現した。さらに、次世代サブミリ波望遠鏡ALMAを想定したダスト熱輻射の偏光観測の結果も予想した。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)