コンパクト天体に於ける陽子加速機構と高エネルギー宇宙線の定量的評価
Project/Area Number |
16740134
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Particle/Nuclear/Cosmic ray/Astro physics
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
長滝 重博 京大, 基礎物理学研究所, 助教授 (60359643)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 陽子加速 / ガンマ線 / ニュートリノ / ガンマ線バースト / K中間子 / π中間子 / 超高エネルギー宇宙線 / 超新星爆発 / 陽子 / 加速 / 宇宙線 / コンパクト天体 / 超新星 / 中性子星 |
Research Abstract |
本年は宇宙に於ける最高エネルギー陽子の加速源として期待されているガンマ線バーストを中心に研究を行い、多くの成果を得ることが出来た。まずガンマ線バースト現象の中でも最も陽子加速効率がよいとされる内部衝撃波の環境に対してフェルミ加速理論を適用し、陽子の最高エネルギーが10^20eVにも及ぶことが確認された。これは地球上で観測されている最も高いエネルギーに相当し、超高エネルギー宇宙線がガンマ線バーストから生成された可能性を裏づけるものとなった。更にこれら超高エネルギー陽子が周囲のガンマ線と相互作用を起こし、中間子生成を通して高エネルギーニュートリノを生み出す過程に注目し、宇宙背景高エネルギーニュートリノのフラックスを求めた。ガンマ線バーストレートは星形成レートに比例するとし、観測されているガンマ線バースト発生頻度から比例係数を求めた。この情報とひとつのガンマ線バーストから生じる高エネルギーニュートリノのデータを併せることで、宇宙背景ニュートリノのフラックスを求めることが出来た。結果、現在南極で建設中のIceCubeではこのような背景ニュートリノを観測できる可能性があることが判明し、新しいニュートリノ天文学の幕開けを示唆する研究となった。 更に研究を発展させ、上記の研究では最も質量の軽いπ中間子の生成を考えてたのだが、更にK中間子の寄与も併せて考慮した研究を行った。結果、シンクロトロンエネルギーロスのタイムスケールが質量の重いK中間子の方が長いため、高エネルギー成分はK中間子起源となる可能性を指摘することが出来た。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)