Project/Area Number |
16740141
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Particle/Nuclear/Cosmic ray/Astro physics
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田中 貴浩 京都大学, 理学研究科, 助教授 (40281117)
|
Project Period (FY) |
2004 – 2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
|
Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
|
Keywords | ブレーンワールド / ブラックホール / ゴースト / 加速膨張 / DGPモデル / ミニブラックホール / 宇宙論的摂動論 / 宇宙項 / ホーキング輻射 / ガウスボンネ / ブラックストリング / de Sitter時空の不安定性 |
Research Abstract |
1)DGPブレーンワールドは宇宙項なしに加速膨張宇宙を実現するモデルとして注目されている。しかし、この加速膨張解には運動項の符号が通常と逆のゴーストが存在し、量子力学的に不安定で現実的なモデルではないとされている。しかし、このモデルは通常の5次元EH作用に4次元ブレーン上のEH作用を加えたもので、病的な振る舞いの原因は考えにくい。そこで、モデルに修正を加えてゴーストを消去する試みをおこなった。まず、ゴーストがスピン2の小さな質量を持った重力子に起因するので、2枚目のブレーンをバルク中に導入して質量を大きくしゴーストを消去することを試みた。予想通り重力子の質量は大きくなったが、ゴーストが重力子からブレーンのゆらぎのモードへと移行することがわかった。されに、異なるモデルの修正も試みたが、ゴーストが消えることはなかった。 2)ブレーンに局在したブラックホールがホーキング輻射によって反跳を受けブレーンから離脱する可能性ついて、場の理論的なドメインウォールでブレーンをモデル化し背景ブラックホール時空中で場の方程式を解く近似で数値シミュレーションをおこなった。結果、ブレーンの一部がちぎれてブラックホールに吸収されるが、基本的にブラックホールはブレーンからすり抜け、その際にブレーンがブラックホールから切り放される様子を明らかにすることに成功した。さらに、断熱近似で考察し、衝突速度が十分に遅い場合でも、余剰次元が1の場合には常に離脱が起こること、また、2以上の場合には臨界速度が存在することを明らかにし、ブラックホールの蒸発のプロセスを議論した。
|
Report
(3 results)
Research Products
(16 results)