超高エネルギーガンマ線によるパルサー星雲内相対論的プラズマ流の直接検証
Project/Area Number |
16740149
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Particle/Nuclear/Cosmic ray/Astro physics
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
櫛田 淳子 東海大学, 理学部, 助手 (80366020)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 宇宙線 / 超高エネルギーガンマ線 |
Research Abstract |
パルサー星雲理論モデルにおける最大の謎は超相対論的パルサー風が電磁エネルギーからプラズマの運動エネルギーへの変換される効率が99.7%と非常に高いことである。本研究では、CANGAROO10m望遠鏡でパルサー星雲をステレオ観測してこの変換領域である衝撃波内側からのSub-TeVガンマ線の詳細なスペクトルを求め、加速粒子の種類や加速領域での磁場など重要な物理量を導き、パルサー星雲の詳細な構造を求め、さらに他波長の結果とあわせたスペクトルからパルサー風のローレンツ因子を推定し、高い変換効率を保つ加速機構を解明することを目指している。 今年度は2004年夏に3台のCANGAROO10m望遠鏡で観測したパルサー星雲PSR1706-44のデータ解析を行った。その結果、有意なガンマ線は検出されなかった。これはステレオ観測を行っていること、および鏡等の望遠鏡の劣化に伴い以前に比べてエネルギー閾値が上がっていることが考えられる。そのため、2005年9月に現地へ赴き鏡の洗浄およびデータ収集システムのメンテナンスを行った。これにより鏡の反射率が75%近くまで回復し、エネルギー閾値を改善することができた。またPSR1706-44と同様の性質を持つパルサー星雲であるVelaパルサーの解析を行った結果、パルサーからはガンマ線が検出しなかったが、パルサーの位置から0.6度南に離れた領域に広がったガンマ線が検出された。これはCANGAROOと同じく12mのチェレンコフ望遠鏡でガンマ線観測を行っているH.E.S.S.グループの結果と同様である。これらの解析結果は論文および2005年8月に行われた宇宙線国際会議で公表された。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)