Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Research Abstract |
本年度は研究計画の最終年度にあたるため,研究成果の取りまとめと国内外における成果発表を活動の主体とした.成果は6本の原著論文(査読あり)としてまとめることができた. また我々の研究成果について国内外に効果的に流布するため,2回の国際会議での発表と1件の国内での集中講義を行なった. まず,定常熱流下で揺らぎを利用して働く熱機関の動作原理についての普遍的説明およびメゾスコピックスケールでの熱ポンプ(冷却器)の実現可能性について,フランスで開催された国際ワークショップ(Physics of Molecular Machines --Joining theory and experiments--)で発表した(講演タイトル:A working mechanism of molecular heat engines and heat pumps). まず,定常熱流下で揺らぎを利用して働く熱機関の動作原理についての普遍的説明およびメゾスコピックスケールでの熱ポンプ(冷却器)の実現可能性について,フランスで開催された国際ワークショップ(Physics of Molecular Machines --Joining theory and experiments--)で発表した(講演タイトル:A working mechanism of molecular heat engines and heat pumps). さらにこの研究課題で行なった研究内容を基礎から堀起こし,"生体高分子のメゾスコピックな記述を目指して"という内容にまとめあげて,分子科学若手夏の学校にて日本各地から集まる大学院生を対象に集中講義を行なった. これらの活動を通して,この研究課題の成果はより多くの研究者に認知され,詳しい研究内容の問い合わせや論文引用も順調に増えている. 特に上記の国際ワークショップ(Physics of Molecular Machines)は課題採択者が国外研究者と協力して企画・開催したものであり,実験研究者と理論研究者が相互の研究について正しい理解を獲得する場を提供したものである. 生命科学と物理学の歴史的乖離を反映した両者の乖離を解消することは,タンパク質の機能発現メカニズムの研究に本質的な進展をもたらすためには不可欠であり,このワークショップによって採択者は今後目指すべき方向を明確に認識することができた.
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