Project/Area Number |
16740218
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Mathematical physics/Fundamental condensed matter physics
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Research Institution | Chiba University (2005-2006) Tokyo Institute of Technology (2004) |
Principal Investigator |
笹本 智弘 千葉大学, 理学部, 助教授 (70332640)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 非平衡統計力学 / ランダム行列 / 界面成長 / 揺らぎ / 厳密解 / 非対称排他過程 |
Research Abstract |
今年度は、境界の影響の強いモデル系に対して昨年度得られた結果をさらに深化・発展させる研究を行った。 まず、昨年度得られた結果に関してより詳しく説明を行う本論文を作成した(現在投稿中)。その後さらに、左半分が平坦で右半分が液滴状になるような境界条件のもとでの界面成長の揺らぎについて、特にその性質が変化する原点付近に着目した解析を行った。1点での高さ揺らぎは、平坦部分と液滴部分でそれぞれ、ガウシアン直交アンサンブルおよびガウシアンユニタリアンサンブルと呼ばれるランダム行列の最大固有値の揺らぎと等しい事が知られていることから、境界部分では2つのアンサンブルの転移を記述するアンサンブルの揺らぎと等しいかと予想されたが、実際に計算を行ってみると、それとは別の揺らぎであることを強く示唆する結果を得た。これは、境界の影響が強い系における揺らぎの普遍性に関して、今後のさらなる検討が必要であることを示す例となっており興味深い。 また並行して、東京大学の今村氏との共同研究において、非対称排他過程において1つの粒子に着目したときの運動について調べた。その結果、時刻Oで原点より左側のみが粒子で埋まっている初期条件の下で、1つの粒子の運動の時間相関は、時間に依存するガウシアンユニタリアンサンブルの最大固有値の運動と等価であることを示すことが出来た。 また今年度はこれらの成果に関して、マサチューセッツ工科大や京都大学における国際会議をはじめいくつかの機会に発表を行った。
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Report
(3 results)
Research Products
(9 results)