地球接近小惑星の力学進化とクレーター起源の観測的・数値的研究
Project/Area Number |
16740259
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Solid earth and planetary physics
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
伊藤 孝士 国立天文台, 天文台データ解析計算センター, 主任研究員 (40280565)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 小惑星 / クレーター / サイズ分布 / 天体力学 / 数値シミュレーション / 光度曲線 |
Research Abstract |
小惑星は太陽系の衝突進化に於いて常に中心的な役割を果たして来た天体である。その中でも地球に極めて接近して衝突の可能性すらある天体は地球接近小惑星と呼ばれ、活発なサーベイ観測の対象となっている。地球接近小惑星の力学進化や惑星との具体的な衝突史については昔から多くの研究者が様々な仮説を立てて様々な推論を述べて来たが、実はその多くは単なる推測や憶測に過ぎず、精密な実証的研究はまだほとんど為されていないというのが現実である。本研究では天文観測と理論的な数値シミュレーション、および惑星地質データから得られた知見を組み合わせる新しい見地からこの問題に取り組み、小惑星の衝突現象とクレーターの起源、そして地球の初期史に関する新しいシナリオを構築する。 地球接近小惑星やクレーターの起源に関する実証的で定量的な研究が少ないのは、議論の根幹となる観測データがそもそも存在しないことがひとつの理由である。例えば小惑星の軌道進化や惑星への衝突の数値実験結果を月や惑星上のクレーターのサイズ分布と比較検証するには、小惑星のサイズ分布のデータが必要である。しかし現時点では比較的大きな小惑星(直径2-3km以上)のサイズ分布しか知られておらず、個数がより多いと思われる直径1km以下の小惑星に関するサイズ分布の情報は殆ど存在しない。また、小惑星破片の自転速度の分布は太陽エネルギーの吸収放散による小惑星の軌道変動過程(Yarkovsky効果と呼ばれる)に於いてとても重要な意味を持つが、これを知るための観測である小惑星の光度曲線の観測もごく限られた小惑星に関してしか行われていない。 本研究の二年目では、一年目から継続して小惑星のサイズと自転速度の情報を得るための天文観測を実施し、同時に小惑星と地球型惑星の衝突確率に関する数値シミュレーションも実施した。この数値シミュレーションはメインベルトの共鳴領域からやって来る小惑星破片と地球型惑星の衝突確率・衝突速度を計算し、それと地球型惑星上のクレーターのサイズ分布を比較するためのものである。シミュレーション結果を月面上にある古いクレーターのサイズ分布と詳細に比較したところ、現在のメインベルト小惑星と40億年前の後期重爆撃期のクレーター衝突体のサイズに極めて高い相関が確認され、これは後期重爆撃期の力学的要因に対する強い制約を与えるものとなった。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)