紫外線照射によって非等方的な強結合状態を持つ微粒子プラズマの生成とダイナミクス
Project/Area Number |
16740317
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Plasma science
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
三沢 達也 佐賀大学, 理工学部, 助手 (70346873)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 微粒子プラズマ / 強結合プラズマ / 紫外線 |
Research Abstract |
平成16年度に引き続き、非等方的な結合状態を持つ微粒子プラズマを生成するために、RFプラズマ中での微粒子雲への紫外線照射に関する実験を行った。より光電子放出の効果を明確に観測するために、微粒子の粒径及び材質に関して検討を行った。シース中で捕捉された負帯電微粒子は、光電子放出により帯電量を失うため、微粒子の静電気力が重力に対抗できずに落下する可能性がある。ボーム条件より求めたイオンシース電界とイオンの軌道偏向を考慮した微粒子帯電量より微粒子の浮遊条件を評価すると、粒径が小さい微粒子では光電子放出が頻繁な条件でも安定に浮遊することができることが分かった。また、仕事関数が明確に評価できないアクリル微粒子よりも、仕事関数が4.3eV程度である酸化マグネシウム微粒子を用いることで、光電子放出が活発になると考えられる。そこで、粒径の小さな酸化マグネシウム微粒子を用いた紫外線の照射実験を行った。Arガス圧10〜50Paでリングアンテナを用いてRFプラズマを生成し、酸化マグネシウム微粒子を真空容器内の負バイアス電極によって静電的に捕捉した。用いた酸化マグネシウム微粒子の平均的な粒系は、粒径50nm、200nm、10μmで粒径に分散を持つものを使用した。微粒子の観測にはHe-Neレーザーによる微粒子からの散乱光を通常のビデオカメラと高速度カメラ(本申請で購入)で撮影した。アクリル微粒子(粒径10±2μm)を用いた場合と同様に、鉛直方向の規則的な配列を持った鎖状の構造を持つ微粒子雲が観測された。鉛直方向に強結合状態で、水平方向には比較的自由に緩やかに振動運動をしている。粒径の違う微粒子を用いたにもかかわらず、捕捉された微粒子雲の形状および構造はほとんど変化しない。生成した鎖状微粒子雲に重水素ランプを用いて水平方向から紫外線を照射したものの、紫外線が微粒子挙動に与える影響ははっきりと観測されなかった。これらの結果より、微粒子の近傍から協力な紫外線を当てる必要があり、実験装置の変更を行っている。以上の内容に関して、Fourth International Conference on the Physics of Dusty Plasma(Orleans, France 2005)にて発表を行い、New Vistas in Dusty Plasmas(AIP Conference Proceedings Vol. 799)に掲載された。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)