ポリアミン骨格を有する新規光学活性相間移動触媒の開発と応用
Project/Area Number |
16750032
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Organic chemistry
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
加納 太一 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (40372560)
|
Project Period (FY) |
2004 – 2005
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
|
Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | 有機触媒 / アルドール反応 / Mannich反応 / カルベン / 速度論的分割 / エステル交換反応 / 不斉合成 / ビナフチル / 光学活性相間異動触媒 / ポリアミン / アミノ酸誘導体 / 不斉アルキル化 |
Research Abstract |
1 ビナフチル型アミン触媒による直截的不斉アルドール及びMannich反応 アミノ酸の一種であるL-プロリンを用いることで、ケトンとアルデヒド間の直截的不斉アルドール反応が報告されて以来、様々なL-プロリン誘導体が開発されている。しかしながら、いずれもL-プロリンを出発原料として用いていることから、その触媒設計には限界があった。そこで本研究では、ビナフチル骨格を有する新規光学活性アミノ酸を入手や誘導体の合成が容易な1,1'-ビ-2-ナフトールから合成し、直截的不斉アルドール反応に応用した。具体的には、5mol%のビナフチル型アミノ酸触媒存在下、4-ニトロベンズアルデヒドとアセトンの直截的不斉アルドール反応を行ったところ、82%の収率、95%eeの光学収率で目的とするアルドール付加体が得られ、収率、選択性共にL-プロリンを用いた際よりも良好な結果を示した。また、触媒の酸性官能基をカルボキシル基からスルホンアミド基に変換したところ、L-プロリンを触媒とするとsyn選択的に進行する直截的不斉Mannich反応において、高anti選択的かつ高エナンチオ選択的に目的とするアミノアルデヒドが得られた。 2 光学活性含窒素ヘテロ環カルベン触媒による2級アルコールのエナンチオ選択的アシル化 含窒素ヘテロ環カルベンの中でも、チアゾリウム塩やトリアゾリウム塩から調製されるカルベンは、ベンゾイン縮合やStetter反応における触媒として用いられ、光学活性なカルベン触媒による不斉反応も報告されている。一方、イミダゾリウム塩由来の含窒素ヘテロ環カルベンは、金属塩の配位子として遷移金属化学において汎用されているが、触媒としてはアルコールとエステル間のエステル交換反応に用いられているのみであった。そこで光学活性なイミダゾリウム塩から調製される含窒素ヘテロ環カルベンを用いて、ビニルエステルと2級アルコールのラセミ体とのエステル交換反応を試みたところ、速度論的光学分割により、新たに得られたエステルの光学純度は最高で96%eeを示した。
|
Report
(2 results)
Research Products
(7 results)