Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Research Abstract |
本研究は,有機小分子プローブを利用するDNA損傷蛍光検出法の開発を目的とする。具体的には,DNA損傷の修復過程において"脱塩基部位"が出現することに着目し,これをDNA損傷の"マーカー"として蛍光性小分子プローブにより検出するもので,既に,小分子プローブとしてAMND (2-amino-7-methyl-1,8-naphthyridine)を用いることにより,脱塩基部位生成の有無を簡便に蛍光検出(励起波長:350nm,検出波長:410nm)できることを見出している。 しかし,本系をより優れたシステムとするためには,(1)蛍光応答特性の改善(励起波長の長波長化や発蛍光・レシオタイプにすること),(2)結合定数をより強化すること,が必要である。 上述の課題を克服するために,本年度は,1,8-ナフチリジン骨格に蛍光団としてニトロベンゾキサジアゾール(NBD,検出波長:544nm)基を導入したプローブ(Naph-NBD)を合成し,その機能を評価した。その結果,分析化学的に有用なレシオメトリック解析(409nm/544nm蛍光強度比解析)が可能な検出プローブとして機能することが分かった。 また,より長波長励起が可能な検出プローブとして,新たにリボフラビン(励起波長:448nm,検出波長:530nm)が機能することを見出した。さらに,DNAのリン酸部位への結合サイトとしてグアニジニウム基を有するアミロライドが,脱塩基部位含有DNAに対して非常に強力な親和性を発現すること(解離定数 150nM)を見出した。 以上のように,優れた蛍光特性及び結合親和力を有するDNA損傷検出用の小分子プローブ群の開発を達成した。
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