Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
我々は既に、アリールシロキサン誘導体の合成について報告しており、今回その反応によって簡便に得られるアリールシロキサンの利用について検討を行った。まず、パラジウム触媒によるアリールシロキサンとハロゲン化アリールのビアリールカップリングについて検討したところ、これまでこの反応で有効とされてきた触媒系では、触媒の寿命や多量の副生成物、基質の適用範囲の狭さなど、多くの課題があることが明らかとなった。これらの課題を克服するため触媒の配位子のスクリーニングを行い、ここで得られた知見を元に新規リン配位子を設計、合成し、反応を効率よく進行させる触媒系の開発に成功した。反応の選択性、基質の適用範囲はいずれもこれまで報告された触媒よりも優れている。次に、我々が報告しているトリアルコキシシランを用いたヨウ化アリールのシリル化の基質適用範囲を拡張し、臭化物やトリフルオロメタンスルホン酸エステルからのアリールシロキサン誘導体の合成を達成した。更に、本手法を種々のアリールケイ素化合物の合成に展開し、トリアルコキシシラン以外にも様々なヒドロシランを用いてシリル化が進行することを見出した。トリアルキルシランに関してはパラジウム触媒が、ヒドロシラトランに関してはロジウム触媒が有効であり、ヒドロシランによるシリル化がアリールケイ素化合物の一般性の高い合成手法になりうることを明らかにしている。
All 2007 2006 Other
All Journal Article (8 results)
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Synlett (印刷中)
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SYNTHESIS (印刷中)