Project/Area Number |
16750080
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Synthetic chemistry
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大平落 洋二 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60324810)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | アゾメチンイリド / 1,3-双極子シクロ付加反応 / 高圧反応 / BINAP / 不斉合成 / 固相反応 / 銅錯体触媒 / 親双極子 / 固相合成 / 銅触媒 / Wang Resin |
Research Abstract |
本研究は、N-アルキリデンアミノ酸エステルに銅-キラルホスフィン錯体と塩基を作用させることにより得られるアゾメチンイリドのシクロ付加反応における、基質一般性の向上と反応の効率化のための新しい反応手法の開発を目的としている。本年度は、前年度に高圧条件下の反応で得られた知見を基に、高圧条件を利用した1,3-双極子シクロ付加反応の立体制御を展開した。 1.種々のイミンから発生させたアゾメチンイリドを用いた高圧条件下でのシクロ付加反応 N-シクロヘキシルメチリデングリシンメチルエステルに銅-BINAP錯体と塩基を作用させることにより発生するアゾメチンイリドは、常圧、室温下では、全く反応が進行しない。しかし、3kbar以上の高圧下で反応が進行し、5kbar,10kbarと圧力の上昇に伴い、不斉収率が向上することを見出した。この傾向は、出発物質のイミン炭素上の置換基がシクロアルキル基の場合に特に顕著であり、その環員数により全く異なるジアステレオ選択性を示すことを見出した。また、イミン窒素のα位に置換基をもつ、N-ベンジリデンアラニンメチルエステルを用いた反応でも、圧力の上昇に伴うジアステレオ選択性の大きな変化を観察することができた。 2.種々の親双極子を用いた高圧条件下でのシクロ付加反応 一般に、親双極子の置換基のかさ高さも、反応性に大きな影響を及ぼすことが知られている。そこで、マレイミド、フマル酸エステル、マレイン酸エステルのそれぞれに、かさ高さの異なる置換基を導入し、高圧条件下で反応した。すると、かさ高い置換基をもつ親双極子でも良好な収率で反応が進行した。さらに、マレイン酸エステルの場合には、置換基のかさ高さによるジアステレオ選択性の逆転が観察された。 以上の結果から、本反応を高圧条件下で行うことにより基質一般性の向上に成功し、さらに反応の立体制御を可能にすることができた。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)