Project/Area Number |
16750096
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Polymer chemistry
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
森崎 泰弘 京都大学, 工学研究科, 助手 (60332730)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | [2.2]パラシクロファン / 共役系高分子 / ポリ(p-フェニレンエチニレン) / 空間 / 青紫色発光 / キサンテン / ベンゼン環積層高分子 / π-π相互作用 |
Research Abstract |
本年度は「[2.2]パラシクロファンを繰り返し単位で主鎖に有する新規共役系高分子を合成すること」を目的として検討を行い、[2.2]パラシクロファンとトリアリールアミンとの共重合体であるポリ(p-フェニレンエチニレン)型高分子を得ることに成功した(Morisaki, Y.; Wada, N.; Chujo, Y. Polymer 2005,46(16),5884-5889.)。 得られたポリマーは種々の有機溶媒に可溶であり、スピンコート法またはキャスト法により、均一な薄膜の形成が可能であった。本ポリマーは空気や水分に対して安定であるだけでなく、熱分析の結果から300度を超える温度においても分解しないことが分かった。 ポリマーの溶液中における紫外可視吸収スペクトル測定の結果、370nm付近に吸収極大が観測され、別途合成したモデル化合物と比較してスペクトルが長波長シフトしていることが明らかとなった。これはすなわち本ポリマーがシクロファンの2枚のベンゼン環の空間を介して共役長が拡張していることを意味している。 さらに、ポリマーの溶液中における蛍光スペクトル測定の結果、410nm付近に発光極大を有する強い青紫色発光が観測された(蛍光量子収率約70%)。溶液のポリマー濃度が高くなるに従い、蛍光スペクトルは長波長シフトすると同時に強度が弱くなり、フィルム状態のスペクトルに近づいた。これは分子間におけるポリマー鎖同士の強い相互作用によるものと考えられる。
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