分子素子構築を目指した機能性有機分子のナノ組織化界面の創製とその特性評価
Project/Area Number |
16750106
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Functional materials chemistry
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology (2005) Tohoku University (2004) |
Principal Investigator |
吉本 惣一郎 独立行政法人産業技術総合研究所, 生物機能工学研究部門, 研究員 (30323067)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 単結晶電極 / 走査型トンネル顕微鏡 / ポルフィリン / フラーレン / フタロシアニン / 超分子 / コロネン |
Research Abstract |
平成17年度は亜鉛オクタエチルポルフィリン(ZnOEP)を金(100)面上に吸着させ、金原子の配列制御に基づくZnOEP単分子膜の制御を試みた。その結果、金原子の再配列構造と1x1構造上ではポルフィリン分子の配列構造が異なっており、さらにその上に吸着したフラーレン類は、再配列構造上に形成されたZnOEP単分子膜の上では1:1超分子形成を、1x1構造上に形成されたポルフィリン単分子膜上ではランダムな吸着状態を示すことが明らかとなった。これらの結果は、ポルフィリン・フラーレン超分子構造の形成には分子の選択だけでなく、同じ分子であっても精密な吸着構造の制御が電極表面上での超分子形成にとって極めて重要であることを示している。また中心金属の異なるニッケルの配位したオクタエチルポルフィリンについても同様に1:1の超分子構造が形成された。中心金属に影響されないことが示された一方、ポルフィリン骨格の異なるテトラフェニルポルフィリンの場合、第2層目のフラーレン分子と置換することが明らかとなった。この結果は、第1層目のポルフィリン膜の安定性が超分子形成に大きく影響することを示しており、原子配列の制御、ポルフィリン骨格の制御が超分子形成にとって重要なファクターであることが明らかとなった。さらに亜鉛テトラフェニルポルフィリン(ZnTPP)、亜鉛フタロシアニン(ZnPc)の薄膜形成に関する知見も得た。ZnTPPやZnPcは他の中心金属と異なり、吸着濃度、時間の制御によりレイヤーバイレイヤーでエピタキシャルに積層構造を形成することを見出した。特にZnPcの場合、最上層の構造が下地の吸着構造に依存している様子を走査型トンネル顕微鏡で直接観察することに成功し、特徴的な配位相互作用が形成されていることが示された。またカルボン酸が導入されたポルフィリンを合成し、水素結合ネットワーク構造の形成が電気化学ポテンシャルによって制御されることを見出した。このネットワーク形成はカルボン酸の置換数によっても制御可能である。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)