理論的に導かれた量子力学/分子力学(QM/MM)法の開発と酵素反応への応用
Project/Area Number |
16750143
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Chemistry related to living body
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
安田 耕二 名古屋大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (70293686)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2004: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 量子化学 / 専用計算機 / Fragment molecular orbital / 分子力学 / 量子力学 |
Research Abstract |
酵素反応など巨大分子の化学反応を理論的に解明するには、ab initio計算の速度を数桁加速する必要がある。そのために次の課題を研究し、成果を得た。 (1)Fragment molecular orbital法に対する系統的な補正の導出 この方法は、巨大分子を仮想的な断片に分解し、それらの対をab initio法で計算し、全分子の計算値を外挿する。3個の断片間の相関(3体相関)を正しく高速に扱う方法が問題となっていた。申請者はこの方法が、断片間の相互作用を摂動と見なした、Green関数の展開から得られる事を示した。この方法を使い3体相関を解析し、この主要項が逐次的な2体散乱振幅で書ける事を見出した。この補正項を幾つかのモデルで試し、3体相関を正しく表している事を示した。この成果はJournal of Chemical Physicsに投稿中である。 (2)専用計算機上での量子化学計算 計算量が系の大きさに比例するOrder N法を使っても、現在の計算機の性能では、酵素反応をシミュレートする事は絶望的である。そこで牧野(東大)と戎崎(理研)により提案された、SIMD型超並列計算機で量子化学計算を行う方法を検討した。自己無撞着法(SCF法)の実質的な律速段階である、2電子積分と交換相関項を、極僅かの記憶域しか持たないこの計算機で求める方法を見つけた。機械語プログラムを作成しチップシミュレータで正しい事を確認した。またこれをab initio計算を行うGaussianパッケージに移植した。この成果は投稿準備中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)